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諸聖人の通功について

  1. 使徒信経の第九箇条の「諸聖人の通功」は何を教えていますか。

    使徒信経の第九箇条の「諸聖人の通功」は、教会の中では、全ての信者を緊密に結ぶ絆によって、教会に属する内的、外的な霊的善が信者すべての共有物であることを教えています。

  2. 教会の内的な共有善とは何ですか。

    教会の内的な共有善とは、秘跡を通して受ける恩恵、信仰・希望・愛、イエズス・キリストの無限の功徳、聖母マリアと諸聖人のゆたかな功徳、教会で実践されるすべての善きおこないの実りなどのことです。

  3. 教会の外的共有善とは何ですか。

    教会の外的共有善とは、秘跡、ミサ聖祭、公けの祈祷、さらに信者同志の一致を計るその他諸々の外的な宗教行事のことです。

  4. 信者はだれでも共有善を享受できますか。

    内的共有善を享受できるのは、神の恩恵を持った信者であって、大罪を犯した状態にいる人は信者と言っても、共有善を享受することはできません。

  5. なぜ大罪を犯した状態にある信者は、共有善を享受することができないのですか。

    信者を結びつけ、信者同志の一致を可能にするのは神の恩恵です。ところが大罪を犯した者は神の恩恵を持っていませんから、霊的共有善を享受することはできないのです。

  6. 大罪を犯した状態にある信者は、教会の内的、霊的善の恵みを全然受けないのですか。

    大罪を犯した状態にある信者は、教会の内的、霊的善を剥奪されてはいますが、全く、善の恵みを受けないのではありません。キリスト信者として、消えることのない印章を持っていますから、他の信者の善業や祈りに助けられて再び改心の恵みを得ることができます。

  7. 大罪の状態にある者は、教会の外的善にあずかることができますか。

    破門され教会から離れていない限り、大罪の状態にある者でも教会の外的共有善にあずかることはできます。

  8. なぜ、このような通功(交わり)を持つ人を総称して諸聖人と呼ぶのですか。

    この通功(交わり)をもつ人を総称して諸聖人と呼ぶのは、すべての信者が聖性に至るよう招きを受けており、洗礼の秘跡によって聖化されていること、その上なかにはすでに完全な聖性に達した人もいるからです。

  9. 諸聖人の遺功は天国と練獄にも広がっていますか。

    諸聖人の通功は、天国と練獄にも広がっています。凱旋の教会、潔めの教会、戦う教会の三つは、愛によって一致しているからです。また聖人たちは私たちと練獄の霊魂のために神に祈り、私たちは聖人を敬い、栄光をささげ、さらに、ミサ聖祭、献金、免償その他の善業を代願として練獄の霊魂にささげます。

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