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第八章 毎日の信心業

  1. 朝、目を覚ましたとき何をすべきですか。

    朝、目を覚ましたときには、十字架のしるしをし、起床の祈りを唱え、心を神にささげるべきです。

  2. 床から起きて身仕度を整える間、何を考えるべきですか。

    寝床から起きて身仕度を整える間、神が現存されること、またその日が一生の最後になるかもしれないことを考え、節度ある態度で身づくろいをすべきです。

  3. 起床し、身仕度を整えたあと何をしますか。

    身仕度を整えたら、神の御前に居ることを思い、できれば、十字架の前にひざまづき、心から「天主の御前に出でてうやうやしく礼拝せん」、「御恵みを感謝しわが身を献げん」、「罪を避け徳を修むる志を立てん」、「必要なる御恵みを天主に願わん」などの祈りを唱えたあと、主の祈り、天使祝詞、使徒信経、ついで、信徳唱、望徳唱、愛徳唱を唱えます。

  4. 毎日実践すべき信心の行ないにはどんなものがありますか。

    信者ができるだけ毎日実践すべき信心の行ないには次のようなものがあります。

    1.

    信心をこめて、ミサ聖祭にあずかる、

    2.

    たとえ短時間であっても、御聖体訪問をする、

    3.

    ロザリオの一連を唱える。

  5. 仕事を開始するとき何をしますか。

    仕事を開始するときには、「主よ、この仕事を御身におささげします。御身の祝福をお与え下さい」と祈り、仕事を神にささげます。

  6. どういう目的のために働くべきですか。

    神の栄光と神の御旨を果す目的で働くべきです。

  7. 食卓につく前に何をしますか。

    食卓につく前には、立ったままで十字架のしるしをし、次のように祈ります。
    「主、願わくばわれらを祝し、また主の御恵みによりて、われらの食せんとするこのたまものを祝し給え。われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン」。

  8. 食事を終えたとき何をしますか。

    食事を終えたら、十字架のしるしをし、次のように祈ります。
    「とこしえにしろしめし給う全能の天主、数々の御恵みを感謝したてまつる。アーメン。願わくは、死せる信者の霊魂、天主の御あわれみによりて安らかに憩わんことを。アーメン」。

  9. 悪魔の誘惑を感じたとき何をすべきですか。

    悪魔の誘惑を感じたときには、信心をこめて、イエズスと聖母マリアの御名を呼び、たとえば、「主、御身を侮辱することがないように恩恵をお与え下さい」などの射祷を熱心に唱えるべきです。また、他人に気づかれないように十字架のしるしをするのもよいことです。

  10. 罪を犯したことに気づいたり、その疑いのあるときにはどうしなければなりませんか。

    罪を犯したことに気づいたり、その疑いのあるときには、直ちに、痛悔の祈りを唱え、できるだけ早く告解にあずからなければなりません。

  11. 教会の前を通りかかったときミサ聖祭や聖体降福式の途中であることがわかるとき何をすべきですか。

    ミサ聖祭中の教会の前を通りかかったときには、少なくとも霊的聖体拝領唱をとなえて御聖体を讃え、神を礼拝する祈りなどを唱えるよう心がけるべきです。

  12. ほかに、どんな祈りを唱えますか。

    ほかに、少なくとも正午に「御告げの祈り」を唱えます。

  13. 毎晩、何をすべきですか。

    毎晩、神の現存を思い、朝と同じ祈りを心をこめて唱え、良心の糾明をし、その日に犯した罪のゆるしを願うべきです。

  14. 寝る前に何をしますか。

    寝る前には十字架のしるしをし、その夜自分の一生が終わりうることを考え、たとえば、「イエズス、マリア、ヨゼフ、心と霊魂とを御手にまかせたてまつる。イエズス、マリア、ヨゼフ、臨終のもだえのときに、われを助け給え。イエズス、マリア、ヨゼフ、御保護のもとに安らかに息絶えるを得しめ給え。守護の天使、保護の聖人、我を照らし、守り、導き給え。アーメン」など就寝の祈りを唱え、神に心をささげます。

  15. 朝晩の祈りのほか、日中にしばしば神に祈るにはどんな方法がありますか。

    朝晩の祈りのほか、日中にしばしば、射祷と言われる短い祈りを唱えることができます。

  16. 射祷をいくつかあげて下さい。

    「わが天主、わがすべてよ」
    「わが天主、わが心の底より主を愛し奉る」
    「わがイエズス、あわれみ給え」
    「至聖なるイエズスの御心、御国の来らんことを」

  17. 毎日多くの射祷を唱えるのはよいことですか。

    毎日多くの射祷を唱えるのは非常によいことです。射祷は、歩いているときも仕事のときにもことばにすることなく、心の中で唱えることができます。

  18. 信者は射祷のはかに何をすべきですか。

    信者は射祷のほかにキリスト教的な苦業を実践すべきです。

  19. 苦業とはどのようなことですか。

    苦業とは、好きなものを控えたり、五感に不快なものや自尊心をきずつけるようなことがらを神の愛ゆえに受入れることです。

  20. 病人に御聖体が運ばれる時には何をしますか。

    病人に御聖体が運ばれる時には、できるなら、潜心し、節度ある態度を保ち随伴します。しかし、それができない時は、その場で御聖体を礼拝し、次のように祈ります。「主、病いの床にある者に主の御慰めと主の御旨に応ずる恩恵を与え、病人の魂を救われんことを」。

  21. 臨終の床にある人がいることを知った時何をしますか。

    臨終の床にある人がいることを知った時には、できるなら教会に行き、その人のために祈ります。それができない時は、自分もやがて死に至る者であることを思いその人のために主に願います。

  22. 死者があったことを知った時は何をしますか。

    死者があったことを知った時には、「すべての死者のための祈り」や「デ・プロフンディス」を唱えると共に、死の意味を新たに考えます。

---------- おわり ----------

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