大阪梅田教会はフリーメイソンのモニュメントである　1

作品制作はチェッコ・ボナノッテ、教会の意匠設計は息子のピエール・パオロマリア・ボナノッテが担当し、完成しました。

巻頭言（笑）
既に世間的なレベルの（？）謙虚さは十分であるあなたに言う。「芸術」という言葉に決してだまされるな。「私には芸術は分からない」と言うな。むしろこう言え、「私には神から頂いた霊魂があります。私はそれによって何が美しく何が醜いかが分かります。私はこの作品は醜いと思います」。

気づきは「何となく」から始まる。
既に多くの人が大阪梅田教会に飾られているボナノッテ作の天使像たちがどうもまったく「天使らしくない」ことを感じている筈だ。私も以前からそう思っていた。そして、前回の記事を書いた後、大阪梅田教会のエントランスに置かれている天使像の写真を「何となく」見ていて、気づいたのだ。それがよく知られた絵の中のルシファーと似た体の姿勢をとっていることに。

私は芸術家の「趣向」を信じない。「美をあれこれいじるな、美を考えるな」である。

私は私達の心の中にある、そしてあらゆる芸術家の心の中にも本来ある、何かこう（うまく言えない）、天然自然のもの、素直なもの・・・まずそんなものを信じる。

実例を挙げれば、左のような絵は私達の中にある天然自然の感受性から生まれたものだと思うのだ。
このような絵においては、大抵、善天使の翼はふくよかで、生命を感じさせる、素直な、鳩の翼のようなものとして描かれる。
他方、悪天使の翼は、コウモリの翼のような、まがまがしくケモノ的なものとして描かれる。
私は、こういうのは人間の深い自然な感受性から出たものだと思うのだ。

つまり、たとえキリスト教を知らない民族の画家でも、もしその画家の霊魂が特に変でなければ、邪悪な霊的存在を白い鳩のように描き、そして善なる霊的存在を黒々としたコウモリのように描くなどということはしないだろうということである。多少文化の違いによる影響はあっても、何と言うか、「感じ方の幹」の部分では、実はかなり近いのだ。（何故そうなるかと言えば、詰まる所、全ての民族が同じ神、同じ一つの神によって造られたからだろう。）

だから私は、そういうところを握って（信じて）、芸術方面にはまったくの素人であるに拘らず、左のようなサクヒンに出会った時、ためらわず自信をもって言うのだ。「こんなものは駄目だ」と。

「自惚れている」と思われるかも知れない。しかし、私としては自分に聞いているつもりはない。自分の「奥」にあるものに聞いているつもりなのだ。それは私のせいでかなり汚れているけれど、神が造ったものだ。もちろん、あなたの中にもあるものだ。（あんまりこんなことを言ってると、どこかニューエイジっぽくなってイケナイけれど。）

以上、だからこんなものは駄目である。たとえボナノッテが邪悪な意図を隠してるのでなくても、彼自身は本当にこれを善天使のつもりで作ったのだとしても（しかしそんな可能性はないであろう）、とにかくこの作品からは天国の香りがまったくしない。

更に、次からのページで、あなたは彼の「天使像」が「天国の香りを持たない」以上のものであることを知るだろう。この「天使像」を作ったボナノッテと聖堂の意匠設計を手掛けたボナノッテは親子だという。当然、そこには有機的なつながりがあるだろう（大阪梅田教会を作るにおいて）。

そして最後に「全体」を見て下さい。大阪梅田教会の「全体」を。そこで司牧者たちがどのような活動をしているかを含めて「全体」を。さすれば、あなたは全てに関して納得するだろう。