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4.霊魂の橋

第22章

神はこの橋の偉大さを観想するようすすめることについて。──この橋は地上から天上に及ぶことについて。

 あなたの知性の目を開いて、盲目な人々と無知な人々、不完全な人々とまことにわたしに従う完全な人々とを見るがよい。そうすれば、あなたは、無知な人々の亡びに対する悲しみとわたしのいとしい子供たちの完全性に対する喜びとを感じるであろう。あなたはまた、わたしの光明のもとに歩む者と暗黒のなかを歩む者とが、どのように行動するかを見るであろう。
 しかし、その前に、わたしの「ひとり子」の「橋」を眺め、天上から地上に及ぶその偉容を見てほしい。それというのも、偉大な「神性」があなたがたの人性の地と一致しているからである。それゆえ、この橋は、人間と一致することによって、天上から地上に及ぶと言ったのである。これは、すでに話したように、破壊された道を修復し、世の苦難を通って生命に達することができるようにするために必要であった。
 ただ地だけによっては、河を渡って永遠の生命に達するために十分な偉大さをきずくことができなかった。なぜなら、人性の地は、それだけでは、すでに語ったように、過失を償い、全人類を腐敗させ毒したアダムの罪のけがれを除去することができなかったからである。それゆえ、これを永遠の「神性」であるわたしの偉大な本性に結合させ、全人類のために償いを果たすことができるようにする必要があった。すなわち、人性が苦しみを凌ぎ、この人性と一致した神性が、わたしの「子」がわたしにささげたあの犠牲を受諾して、死をほろぼし、生命を取り戻す必要があった。
 このようにして、「いと高き者」はあなたがたの人性の地までくだり、これと一致することによって、橋をきずき、道を再開したのである。なんのための道であろうか。それは、人間が真実に天使たちとともに喜ぶことができるようになるための道である。しかし、生命を獲得するためには、わたしの「子」が橋となるだけでは足りない。あなたがたが、この橋を渡らなければならない。

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