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10.光明と分別

第109章

神は、この霊魂のいくつかの願いに答え、その祈りに対する熱誠をはげまされることについて。

 すると、永遠の神は、この霊魂の上にあわれみのまなこを注がれ、その望みをさげすむことなく、その願いを聞きいれられた。そして、前に約束していたことについてこの霊魂が申し上げた最後の願いを容れて、つぎのように言われた。
 ──いとしいむすめよ、あなたの願いを聞きとどけ、あなたの望みを満足させよう。しかし、そのためには、あなたの側から、決して、あやまりも、なおざりも犯してはならない。そうでなけば、わたしの「真理」をもっとよく認識した今、あなたのあやまりやなおざりは、以前よりもっと重く、もっと厳しいとがめを受けなければならないであろう。それゆえ、すべての理性的被造物のため、聖なる教会の神秘体のため、そして、あなたが特別な愛によって愛する人々のために、熱心に祈るがよい。祈りをささげ、模範的な生活を送り、言葉によって教える義務を怠るようなことがあってはならない。あなたの力に応じて、悪徳をとがめ、善徳をはげますがよい。
 わたしがあなたに与えた二本の支柱について、あなたは真実なことを述べたが、かれらめいめいにとって必要をものを、その心構えに応じて、そしてまた、あなたの「創造主」であるわたしがあなたに恵むところに従って、とりなすがよい。なぜなら、わたしなくしては、あなたがたはなにもできないし、また、あなたの望みを満たすのは「わたし」だからである。しかし、あなたも、かれらも、わたしに対する希望を失ってはならない。わたしの摂理は、あなたがたに欠けるところがないからである。それで、かれらは、めいめい謙遜に、受ける能力のあるものを受けるがよい。そして、わたしが委託した使命を、それぞれのしかたで、わたしの「いつくしみ」から授かったところ、授かるにちがいないところに従って、果たすよう努力するがよい (7)

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