第47章

黙想のようにする祈祷の別法

 また他の方法を以て祈祷を為し、且つ黙想することが出来る。即ち救い主の苦しみをよく注意して考え、また救い主が自ら求めて、喜んで服し給うた事を、心の底より黙想して後、その苦痛の烈しきと、その温和なる耐忍とより移って、他にもう二つの観念をするがよい。第一はその功力の観念、第二は神の子が受難の苦痛に於て、天にまします聖父に表し給うた完全なる服従を以て、聖父に帰したる満足と光栄との観念である。

 この二つの観念を神の威稜に差し上げ、その功徳によって、我等の望むところの恵みを願わねばならぬ。

 且つこの方法は、ただに救い主の受難の各玄義を黙想する時に用いられるのみならず、その各玄義に於て、イエズス・キリストの従事し給うた各内外の行為を黙想するにも用いられるのである。

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