第27章

徳に身を委ねんとする者、及び罪の奴隷たる者を攻撃し、これを欺く為に悪魔の守る順序

 悪魔は我らを亡ぼさんとのみ務むる事を知らねばならぬが、しかし悪魔は我らと戦う時に、何時も同じ武器を用いるものではない。

 悪魔が人を種々攻撃するに守る順序、及び欺く方法を述ぶるに先立って、霊生に於る人の種々の状態を知らねばならぬ。

 ある者は罪の奴隷でありながら、ここを脱出する事さえも思わぬのである。

 ある者は奴隷を逃れるのを望むは望めど、断然これに仕掛かる決心が出来ぬのである。

 ある者は自分は徳の道を歩んで居ると思えども、実は益々その道を遠ざかりつつあるのである。

 終にある者は一旦は徳を得るに達した上、尚一層重大な敗徳に陥るのである。

 これら種々の状態につき、順次にこれを述べよう。

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