第1

キリスト教に於ける完徳

 数多の人は、精神的修業を為して、無駄骨折りをすることがある。斯かる事を免れるため、また行き先を知らずして歩まざらんために、先ずキリスト教に於ける完徳は如何なるものなるかを知らねばならぬ。

 キリスト教に於ける完徳は、神より賜りたる律法、及び禁誡[いましめ]めを、厳密に実行することであって、制限することなく、神の聖意に適わんとの、唯一の目的を以て、その律法に従うのである。人がこれに極まるものである。

 完全ならんと欲するキリスト信者にとりては、生涯の目的は、日々害を為す習慣を消し、何事も神の指導により、また神を尊び、その聖意に適わんとの目的を以て、これを行う習慣を付ける事である。

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