第19

神の全善の観念

 神の凡ての徳の如く、神の全善は無限にして、到底人智の及ぶものではない。然れども、外部に現れる所ばかりでも、勝れ、且つ広大にして、世界至る所に現れざるはなし。何故なれば、萬物の造られたるは、神の全善の結果ではないか。萬物の保存せられて世界の治まるのも、神の全善によるではないか。尚また世の贖いの方面を見れば、特に神の全善は、得も云われず、如何にも限りなきものたる事を現すものである。我等が天主の聖子の犠牲によって贖われたのは、神の全善の恵みではないか。また日々聖体の秘蹟を以て我等を養うは、これも神の全善ではないか。

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