1977年6月18日
E = エクソシスト
B = ベルゼブブ
   『すべての民の婦人』[管1]
E: イエズス、至聖なる三位一体、聖父と聖子と聖霊との聖名によりて、そしていと祝せられた御聖体の秘跡の聖名によりて、言わなければならないことを言え!
B:(溜息をついて)一冊の本がある……それはもう既に数年の間店に出ていたものだ。それは(とうめく)『すべての民の貴婦人』という本だ [68] 。我々は、その本は特権を与えられた魂、更に多く苦しんだ魂に由来すると主張した。我々はその本の中に、特に飢饉、戦争、大破局について多くのよい事柄を混ぜておいた。フリーメーソンは残りの人々を害する為に十字架の御名を使用することを恐れていない。あそこの上におられる、かの偉大な婦人は、今新奇なものを受け入れる必要がある、時代に合わせる必要がある、天がそのように事を望んでおられる…とは一度もおっしゃらなかった……
その本はアムステルダムから出ている [69] 。一度それをすっかり読み通してみよ。その本に似合う小さな絵が多くの教会の中に展示されている。その絵には次の言葉が見える。「今、あなたの霊を送って下さい、云々。」……そして、最後に、「おお、かつてマリアであった、すべての民の貴婦人よ、どうか我等の擁護者であってください」。この初めの文章は思考の糧にすべきものである。「かつて……であった」。彼女はもはやそうではないのか?[70] 。我々が、フリーメーソンと一緒に、その語句をそう変えたのだ [71] 。それは我々にとって大いなる成功であった。彼らは、類似した何かあるもので「それを完成する」ことが必要であると考えて、ある種の聖人達の生涯の中の細部を真似た。しかし、それと同時に、彼らは常に現代主義にもっと近付けなければならない教会を強調した。我々は教会の印刷出版許可を付けてその本を出版させることにさえ成功した [72] 。(笑う)ハ! ハ! 我々はそのことでもって、まさに「その本を完成した」のだ!
おまけに、その本の中ではほとんどいつも、『貴婦人』について言われ、『天主の御母』あるいは他の似た名前は語られていない。そして、絵には「かつてマリアであった」と。ハ! ハ! 今はもう彼女を信じていない教会にとっては、彼女は「かつてマリアであった」わけだ。
多くの者達ために、彼女は「かつてそれであった」のだ。……彼女の処女性を疑問視する者達のために、そしてそれを望まない者達のために……そこに地獄があるためにだ。
我々はしばしばお前達がその教会の為にすることを模倣する。我々はまた、特権を受けた魂をも模倣する。我々の賢い頭をもってすれば、多くの事に成功するのだ。
挿入註(フランス語版)
祓魔式の進行の中で、何度も繰り返し悪霊が、フリーメイソン団体が悪意に満ちた秘密の団体として反カトリシズムの鼓舞と煽動を行なっている、と言っていることは注目しておいてよかろう。これは、実はオカルト的な高等メーソン組織…類似のヒエラルキー…を指して言っている。そのメンバーやその仕事は、フリーメイソン達自身でさえ、その組織が存在することを薄々感付いてはいるけれども、知らないのである。
そのオカルト権力…我々はそれをまたシナルキーとも呼ぶが…(それはギリシャ語に由来し、シン=一緒に、と、アルケー=権力とから成る。すなわち、合議政体のことである。)はピラミッドの世界的な頂点にあって、九人のメンバーから成る最高評議会によって掌握されている。その評議会の中心には、高級メーソン達…私的な資本家、地位の高い共産党員、国家資本主義者…が、天主と公教会に対するひたすらな悪霊的憎しみにおいて、キリスト教(カトリック教会)を撲滅するために、彼らの努力を結集しながら、並んで坐している。どうやって撲滅するかといえば、それは公教会を統制の下に置くこと…これは公教会内部の邪悪な高位聖職者のおかげで、実際に仕上げられている…と、又、教皇の奴隷化…今進行中である…を通してである。
ここで、彼らの目標は明白である。パウロ六世の抵抗の意志を破壊すること、彼を降伏に至るまで追い詰めることである。そうすれば代役は余計なものとなるだろう。パウロ六世は屈服しておられない。しかし、我々の熱心な祈りと、惜しみない犠牲が教皇様をそのぞっとするような殉教において、たゆまずに支えんことを。
このように、すべてのことが説明されたのである。
それが我々が、祈り、罪の償いという神的な武器の代わりに、そして特にパウロ六世教皇様個人と、その個人的なサインの背後で、しばしばごまかしをやった彼の側近のペテンとの間を区別して、教皇様を助ける代わりに、教皇様に対して酷評、論争、非難という不毛で不吉な武器を用いるキリスト信者は、その本質において、キリストとキリストの教会にに対して、企まれてきたこの陰謀の為の、紛れもない道具として行為しているのだと主張する理由である。
祝された乙女マリアと『他界からの警告』
E:『他界からの警告』の出版はいと祝せられた乙女のお望みだったのか? 聖名によりて答えよ……!
B: そうだ。その通り。かの偉大な婦人は何かをお望みになる時はすべての邪魔物を通っていつもそこに到達される。あの御方はお望みになるものを得られるまで、必要である限りのことを工夫なさる。上のあそこ〔上を指差す〕におられる方々は御自分の方法をお持ちである。我々は話したくない。我々は話したくない。
その本 [73] の為の事がうまく進んでいないのを見た時、我々はとてつもなく嬉しかった。我々はその本が日の目を見ることなく失敗することを望んできた。しかし、この下品な安っぽいぼろ [74] はあらゆることをものともせずに、突破に成功した。ああ、しかし、ただあそこの上の方々がそれを望まれたからこそなのだ。もしお前が事を人間的な観点から見るならば、この安っぽいぼろは成功するはずはなかったのだ。ああ! この安っぽいぼろが公表されたとは! そのことは我々にとって恐ろしい敗北だ。ああ、この安っぽいぼろは我々を気違いにしてしまう!(電光石火の早業でベルゼブブは司祭の一人からストラを引剥がす)
E: ストラはわたしのものだ。お前のものではないぞ。いと祝せられた乙女の聖名によりて続けよ!
悪霊は司祭のストラを憎む
B: 我々がどんな悪霊的な快楽でもってすべてのストラを引剥がし、地獄へ引張り下ろし、それを燃やすことか! お前は、我々がすべての司祭と司教のストラと帽子をほうり投げて山にし、それに火を点けることができたら、どんなに喜んで踊るか想像できるか? そう出来たらなあ! 我々悪霊はあらゆる隅で一斉にそれらに火を点けたであろう。それは地獄の中に地球まで真直ぐ立ち昇ってくる煙を生じさせただろう。もしそのことが起こったら、我々はもうひとつ別のお祝いを持ったことだろう!
原註
[68] オランダ語原文の表題は『デ・フロウヴェ・ファン・アッレ・フォルケレン』である。
[69] ミッシェル・セルヴァンはそのアムステルダム・メッセージの研究を次のように結論づけている。「アムステルダムにおける諸々の事実は、悪霊の強力な策略にその起源を持つと、我々は信じる。多くの者がわなにかかっている。」(一九七一年十月執筆、一九七二年五月出版。)
[70] ミッシェル・セルヴァンはこの文句について次のように書いた。
「マリアの祝せられた名前は称讃されるべきであって、軽減されるべきではない。ここには毒を分泌している傷口が非常によく見える。」
[71] 以下に続く挿入註を見よ。
[72] 祝せられた乙女の他の偉大な出版されたメッセージ…ケリジネン、ガラバンダル、サン・ダミアーノ…のどれひとつも教会の印刷出版許可を貰わなかった。それらのメッセージはすべて司教団当局によって拒否されてきた。(ヴァチカンによってではない。)
[73] 『他界からの警告』
[74] 同上。
管理人註
[管1] この「すべての民の婦人(御母)」というものに関しては、このエクソシズムの悪霊の言に関わりなく、ただ注意深く観察するだけで、まったく悪霊であることが確認されます。「すべての民の御母」は悪霊である
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